「Rで楽しむ統計(Wonderful R 1)」(奥村 晴彦著・石田 基広監修)を読んだ。

ご厚意で「Rで楽しむ統計」を頂きました。ありがとうございます!!!

読んだ。と言い切りつつまだざっと目を通しただけなんですが、すばらしい書評があふれて書くことがなくならないうちに書こう、今ならまだ薄っぺらい読書感想文でも許されるのでは?という甘い打算で今書きます。すみません...

この本は、タイトル通り、Rを使って統計を楽しむ本です。

唐突にカミングアウトしておくと、これだけRに関するブログを書いといてなんですが、私は統計のことがさっぱりわかりません。本を読んでみたり、勉強会に行ってみたりするものの、なんか頭に入ってきません。

そんな私のような、「統計をなんとなくかじってるけど接し方がよくわからない...」みたいな人にぴったりなのが、この本のような気がします。

といって、易しい本ではありません。とにかくスピード感のある本です。180ページくらいの中にRの基礎、統計の基礎、分布、検定、相関、回帰、といった内容がコンパクトに詰め込まれています。

「コンパクトに詰め込まれています」というのはお世辞ではなく、ほんとうに詰め込まれています。時にあちこち脇道に逸れるふりをしながら、細かな議論にもちゃんと触れています。その分、丁寧に順を追って数式を展開してくれたり、コードを一行一行解説してくれたりすることは少ないかもしれません。「この数式どういう意味なの??」みたいにパニックになることもあります。

でも、それを完璧に理解することはそこまで求められてはいません。前書きにはこうあります。

高校程度の数式は出てくるが,苦手なかたは無視していただいてかまわない。また,「✎」マークがついた「脇道の話題」の部分も,難しそうなところは飛ばして読んでいただいてかまわない。

また、あとがきにはこうも書かれています。

数式を読み飛ばしても,Rのコードを打ち込めば,数式の語る意味を理解していただけるのではないかと思う。

よく分からなくてもまずは手を動かしてみる、というメソッドは強力です。電子工作にArduinoやmbedがあるように、統計にはRがあります。たった数行のコードで、統計の手法を試すことができます。 数式や説明の意味が分からなくても、少し下に目をやるとRのコードがあって、それを写経して動かして、数字を少し変えていじっているうちに「あ、こういうことか」と気づく。読んでいて実際にそういうことがありました。

Rは、統計を楽しむことができる言語です。このブログでは、「Rを楽しむ」ことばかりをしてきましたが、ちゃんと統計も楽しんでいきたいな、と思わせてくれるいい本でした。じっくり読ませていただきます。

あと、次回のStan本をはじめ、今後のWonderful Rシリーズも楽しみにしています! とりあえず宣伝副部長のツイートを注目しておきます。(部長は誰なんだろう…)