たぶんこれは、もうちょっと読んでもらおうと思ったら「未経験からインフラエンジニア3年目、読んでよかった本」みたいなタイトルであるべきで、しかし致命的なことに俺はそういうフレッシュなことを書くにはちょっと年を取りすぎてしまってるんですよね(ため息)。 まあでも、時分用のメモとしてはとりあえず書き残しておくのも悪くないなと思って書いておきます。(注:今が5年目ではない)
プロセッサを支える技術

プロセッサを支える技術 ??果てしなくスピードを追求する世界 (WEB+DB PRESS plus)
- 作者: Hisa Ando
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2011/01/06
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本はたしか2年目くらいで読んで、正直あんまり理解できなかったけど基礎がない人間としてはだいぶ参考になった。仮想化とはなにか、みたいな話とか(うろ覚え)。 のちにSystems Performanceとかを読むのに助けになった気がする。
レビューで指摘されているようにちょっと間違いがあったり、ちょっと前の本なので今もお勧めできるかはよくわかりません。
IT技術者なら知っておきたい ストレージの原則と技術

- 作者: EMC Education Services
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2013/03/19
- メディア: Kindle版
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この本も基礎がない人間としては参考になった系。 ただし、かなりEMCのステマみたいなのが入ってくるので、識者と一緒に読むことをお勧めします。 あと、上と同じくちょっと古いので今もお勧めできるのかは謎。
Systems Performance

Systems Performance: Enterprise and the Cloud
- 作者: Brendan Gregg
- 出版社/メーカー: Prentice Hall
- 発売日: 2013/10/07
- メディア: Kindle版
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- 作者: Brendan Gregg,西脇靖紘,長尾高弘
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2017/02/22
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泣く子も黙るNetflixのパフォーマンスおじさんBrendan Gregg氏の名著。 ただし、今でこそGregg氏というとLinuxのeBPF/bccのスペシャリストという感じですが、当時はJoyentでSmartOSというSolaris系のOSを使っていたのでSolaris推し、dtrace推しが激しい。 Linux用語とSolaris用語の歴史的な経緯、みたいなのに興味がある人は楽しめると思いますが、ちょっと知りたいことに対してノイズが多い気がします。
DNS再入門
DNSについてはこのスライドを超える資料を見たことがありません。 DNSSECとか、DNSキャッシュポイゾニングとか、そういう発展的な話題については別途資料を当たる必要がありそうですが、けっこう細かいところまで書いてあって参考になりました。お勧め。
RFC 7230
ゆるふわ勢なので、DNSのRFCを読む気はなかなか起きませんが、まあHTTPくらい読んどくかー、という感じ。
High Performance Browser Networking

ハイパフォーマンス ブラウザネットワーキング ―ネットワークアプリケーションのためのパフォーマンス最適化
- 作者: Ilya Grigorik,和田祐一郎,株式会社プログラミングシステム社
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2014/05/16
- メディア: 大型本
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いろんなプロトコルの話をまとめて読めるので良かった。辞書的に見るといいのでは系。
TCP BBR
これは社内勉強会用に調べたやつで(ちなみにその時のスライドはこれ)、新しいアルゴリズムをつくるというのがどういうモチベーションなのか、みたいなのを知るのが勉強になった感があります。 なんでもいいけど、新しいプロトコルとかアルゴリズムが作られていく議論をリアルタイムで追いかけるのはけっこう勉強になっていい気がします(私は大して追いかけてないですけど)。
Writing a Time Series Database from Scratch
Writing a Time Series Database from Scratch | Fabian Reinartz
Prometheusの時系列データベースをフルスクラッチで書き直す話。 これも、「まともなデータベース」がどういうものかという基礎がない人間にとっては参考になりました。
Serving 100 Gbps from an Open Connect Appliance
NetflixがFreeBSDで100Gbpsをどう実現するのか、という話。 これは正直まだ理解できてないけど、やっぱLinuxじゃないOSの話をたまに見るといろいろわからないことが多いので勉強になる。 でももうFreeBSDを使う日は来ないかなあ...。
もうちょっと勉強したかったこと
いろいろあるけど、特に、
- 分散合意
- トランザクション
みたいな話は、なんかふわっと理解してるけどちゃんと勉強するとしたら何を読めばいいの??という状態から抜け出せていません。 いまだにこういう部分で基礎がないなあという悩み方をすることがあって、なんだかなあ、勉強が足りないなあ、という感じ。みんなどうやってるんだろう...